久しぶりの大須

 休日に時間があったので久しぶりに大須商店街を歩いてきました。大須観音の門前町であり江戸時代から繁華街として賑わってきた大須ですが、僕が学生時代の大須は家具屋や仏具店が多い古い商店街でした。ところがある時期から大須は秋葉原のような電気街になりました。1980年代後半の頃からで、パソコンブームが来ると大須はPCショップが軒を連ねるようになり、さらにオタクが集まるということで2000年代にはゲーム、アニメ、アイドルなどの聖地に変わりました。古い家具屋とコアな電気街とオタク文化の華が競うカオスな空間に、今度はコスプレサミットが開催されるようになり、ますます混沌度が高まりました。

 1990年代は会社帰りに大須を散策するのが趣味になっていて、そういう変化を肌で感じていました。大須には昔から洋食屋やうなぎ屋などがあり、たまにそういう老舗で食事をするのも楽しかったのですが、10年ほど前にオフィスが栄から名駅に変わったのを機に大須に立ち寄ることはほとんどなくなりました。噂ではタピオカ屋が流行ったとか、から揚げ屋が流行しているとは聞いていましたが、実際に歩いていないのでテレビでたまに流れてくる映像を見ていたくらいです。

 久しぶりに歩いた大須は驚きの大混雑でした。老若男女、それも日本人中国人韓国人だけではなく、南米系やイスラム系などと見受けられる多国籍の群衆が所狭しと歩いています。そして多国籍の料理店がずっと軒を連ねていて、どの店も行列ができる繁盛ぶり。店内はもちろんですが、テイクアウトして歩きながら食べている人たちも目立ちます。どこを歩いてもから揚げの匂いがしてきます。僕の従姉妹の長女が大須で人気のカフェを経営しているので立ち寄ってみようかと思ったのですが、そこも当然行列ができていたので諦めて帰ってきました。

 今どき商店街がこれだけ集客力があって栄えているのは素晴らしいことですが、オーバーツーリズム(観光公害)という言葉さえ思い浮かぶほどの混雑ぶりに、大須でこれでは京都とか鎌倉とかだったらさぞかし大変だろうなと改めて感じました。大須の混雑は所詮休日だけで、平日はそれほどでもないのでまだまだ単なる「大繁盛」レベルです。結局歩き回っただけで、恐れをなして一円も使わずに帰ってきてしまった僕自身が一番迷惑な客だったなと家に戻ってから反省しました。

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