Jリーグはシーズン移行に伴って『Jリーグ百年構想リーグ』という特別大会を開催しています。シーズン移行についてはともかく、この特別大会では「引き分けなし」のルールになっていて、90分でタイスコアの場合はPK戦を行い勝者に勝点2、敗者に勝点1が与えられることになりました。すでに多くの試合がPK戦にもつれこんでいます。
高校サッカーなどでよく見るPK戦は、日本のファンにとっては比較的馴染み深いので、すんなりと受け止められているように思いますが、トーナメント戦ならともかくリーグ戦で引き分けなしというのは、海外のリーグではほぼゼロです。海外メディアはかなり日本のチャレンジングなシステムに注目をしていると報じられています。
PK戦というのはサッカー界では「じゃんけん」とほぼ同じだと認識されています。実力というよりは運の勝負だと思われているので、どうしても勝ち負けを決めなければならないトーナメント戦では緊急避難的に取り入れられていますが、通常のリーグ戦では延長戦まで戦って引き分けなら仕方ないという考え方です。今回のように延長戦なしでいきなりPK戦というのは常識を覆していると言って良いでしょう。よく採用したものです。
引き分けがあると、弱いチームは守備的なサッカーをして引き分け狙いのサッカーをするので、見ている方は面白くありません。サッカー観戦の楽しみとか魅力を高めるために引き分けを無くそうという考えにも一理あります。ただ国際スポーツの代表のようなサッカーで、世界基準から外れたルールを採用することは、世界基準のサッカーからズレていくことでもありますから、観客動員には寄与しても、日本サッカーの強化にはマイナスになる恐れもあります。もちろん延長戦をやらずにPK戦で決めることで、選手の身体的負担も軽減されますから、怪我は減るかも知れません。
一長一短があるルール変更なので、あくまでも特別大会での「お試し」なのでしょう。その結果、どのような結論に落ち着くのか楽しみです。
