時間も空間も有限

 今年3月から勤務を週3日にしました。最後の1年を退職後の「隠居生活」の予行練習にしたいと思っていたのと、実家でひとり暮らしの母の面倒を見るためでした。週休4日でしかも在宅勤務ですから、時間に余裕ができて趣味もたっぷり楽しめるものだと思っていたのですが、半年経っても全然時間に余裕がありません。いつも何かに追われていて、落ち着いて時間をかけてやりたいと思っていたことができないどころか、ちょっとしたことでも後回しになってしまっています。

 この状況が何かに似ているなと思ったら、家のスペースが常に狭いと文句を言っている人に似ています。「家が狭くてモノがあふれているから広い家に引っ越しをしたい」と言う話を聞きますが、そういう人が広い家に引っ越しをしても、すぐにまた同じことを言い出します。具体的にはうちの妻がそうなんですが、有限の空間に溢れんばかりのモノを詰め込むのです。だから20年前に20平米近く広いマンションに引っ越したにも関わらず、すぐに物置だろうがクローゼットだろうが冷蔵庫だろうがモノでいっぱいになってしまいました。空いているスペースを見つけると、何かを詰め込まないではいられないのでしょう。捨てるのが下手ということもありますが、何より空いているスペースが許せないのではないかと僕は見ています。

 で、時間がない話なのですが、家のスペースと同様に自分の時間も有限です。その有限な時間と言うスペースに空きを見つけると、僕はすぐに何か入れたくなってしまうのです。例えばこのブログにしてもそうでした。暇つぶしの軽い気持ちで始めたのに、30年もほぼ毎日書き続けています。お陰で毎晩仕事をしているのと同じで忙しいです。50歳が近づいて、仕事に少し余裕がでてきた時にサックスとピアノを習い始めました。仕事でできた少しの余裕よりはるかに時間を食う趣味です。わずかな空間に大きなモノを詰め込もうとしているのと同じ行為でした。でも捨てられないので、未だにサックスとピアノを続けている上に、定年再雇用でさらに仕事に余裕ができたのでボーカルまで始めました。忙しくなるばかりです。きっと来年仕事を辞めてもまた空いた時間に何かやることを詰め込むんだろうなという予感しかありません。

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