自分が年を取ったからか、テレビを見ていても10代20代のタレントよりも60代以上の、特にほぼ同世代の芸能人や有名人の振る舞いに目がいきます。大半が若い頃からずっと見てきている人たちです。デビューした時のこともだいたい覚えています。浅野ゆう子、黒木瞳、真田広之、中井貴一、佐藤浩市、石黒賢、藤井フミヤ、田原俊彦、松田聖子、とんねるず、山田邦子、清水ミチコ、三谷幸喜。海外ではマイケル・J・フォックス、エディ・マーフィー、ジョージ・クルーニー、カール・ルイス、ナディア・コマネチ、デニス・ロッドマン。死んだ川島なお美やアイルトン・セナ、ディエゴ・マラドーナ、ダイアナ妃も同世代です。
若い頃はほぼ同い年で有名人になっている彼らを凄いなと思っていました。反面、好き嫌いもハッキリしていて、上記の人たちのことはほとんど好意的には見ていましたが、年齢が近いだけに言動に反発することも多々ありました。田原俊彦と松田聖子、とんねるずなんてデビューした直後は「恥ずかしい」と「新しい」が同居しているような存在でした。ただそれも年齢を重ねるごとに「そういうもの」だという評価が定着していくので、最近は落ち着いたなと思います。良いことだと思いますが、中には落ち着いたことが物足りないという人もいることでしょう。
ただ問題はここからです。いよいよ前期高齢者に差し掛かってくる年齢です。本物の老境に入ると、「良い老人」と「悪い老人」、「普通の老人」に分かれていくように思います。ちなみにこの区分けは往年の「欽ドン」ですが、わかる人にしかわからないことでしょう。穏やかで知恵がありながら威張らず出しゃばらず、そっと若い世代に寄り添ってバックアップする「良い老人」。やたらとプライドだけ高く威張っていて、説教臭くて話が長いけどピント外れで中身がない「悪い老人」。そのどちらの要素を併せ持っているが、どちらとも言い難い「普通の老人」。テレビに出ている有名人なら「良い老人」はタモリや高橋英樹、「悪い老人」は和田アキ子や武田鉄矢、「普通の老人」はビートたけしや笑福亭鶴瓶といったところでしょうか。もちろんそれが彼らの「地」なのか「キャラ」なのかはわかりませんが。
自分たちの世代もこれから「癖」が強い老人になっていくことでしょう。それは年を取ることで社会から離れていき、ある意味でどんどん「自由」になっていくので、地を隠すことができなくなってくるのだと思います。先日高校の同窓会で同期にたくさん会いましたが、今はまだみんなそこまで地は出ていませんでした。しかし5年後には70代になります。その時にどんな老人に向かっているのかはハッキリしそうな気がします。自分としてはなるべくなら「老害」と呼ばれたくはないですけど、譲れない部分があると思っているほど、簡単には引けなくなるのでしょう。なので今から柔軟に物事を受け入れるように心がけていこうと思っています。武田鉄矢にはなりたくありません。
