『平清盛』は量より質で良い

 最近週にドラマを3本も見ていて時間が足りないったらありません。見ているのは『リーガル・ハイ』『カエルの王女さま』『平清盛』です。どれもクオリティが高いドラマで、脚本もしっかりしていますし、何より役者が生き生きと演技をしています。役者が乗っている感じが出ているドラマは良いドラマです。

 ただ視聴率という意味では、ドラマはかつてのように簡単に視聴率が取れないようで残念です。特に『平清盛』は低視聴率と繰り返し報道されています。NHKなんだから数字よりもドラマの質が大事だろうと思うのですが、なんだかんだでNHKも気にはしている素振りが見受けられます。まあ質はよくわからないけど視聴率は誰にでもわかりやすいですから仕方ないですが。

 『平清盛』は近年の大河ドラマの中でも出色の出来映えだと思います。厚みがあってリアリティがあって、登場人物がよく描きわけられているし、脚本も面白いし、役者も乗っているし。ドラマとしてのタイプは違いますが大河では『新選組!』以来の面白さ。同じタイプのドラマとして比べるなら『坂の上の雲』。時代は大きく違っても、多くのキャラクターたちがそれぞれに動き回りながらひとつの時代へと収束していく様はこれぞ大河ドラマです。

 視聴率が低い原因はいろいろ言われていますが、この登場人物の多さも問題だとか。ただそういう人はそもそも大河ドラマには向かないんだから無視すれば良いんじゃないでしょうか。全てのドラマが同じレベルである必要はないわけで、あくまでも大河ドラマは大河ドラマらしい王道の作品を目指して欲しいと思います。難しくないドラマなら民放でいくらでもやっています。大河ドラマは大河ドラマしかないのですから、そこは譲って欲しくありません。

 少なくとも僕だけではなく多くのファンが誉めているのですから、確実にニーズはあります。文学系歴史派中年が大喜びしています。知らないキャラが出てきたらウィキペディアで思わず調べてしまうような人間にはたまらないドラマです。はまっている視聴者はずっぽりはまっているという方が、きっと作り手も嬉しいんじゃないでしょうか。

 欲を言えば松山ケンイチの清盛がいつまでも中二病なのは、そろそろ改めて欲しいと思います。それと脇役はみな味があって良いのですが、その中でフカキョンと森田剛の姉弟だけ演技が浮いているのが惜しいです。時々挟まれる家族愛とか夫婦愛とかを描くシーンも不要なので、もっと陰謀渦巻く様子をじっくりと描いて欲しい。悪役あっての大河ドラマですから、ここまで伊東のお父さんと悪左府サイコーですが、今後彼らに負けない悪役キャラは登場するのでしょうか?強烈なやつを期待しています。

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • ゾクゾクしましたね。
    第20回「前夜の決断」は。
    これまでの布石が,ようやく二つの陣営に集約されていくわけですから。
    藤本有紀は女性を描くのが上手くないですよね。

    最大の悪役は,
    崇徳院の怨霊を実体化して登場させることでしょうか。

  • Unknown
    崇徳院の怨霊は期待しています。やはり道真らと並ぶ日本の怨霊の代表的存在ですからねぇ。どう扱うのか楽しみです。

  • Unknown
    わたしも、清盛どっぷりはまっています。最近の大河では出色ですよね。

    日曜日は、夜十時の再放送がなくなってしまいましたので、仕事で観られないときがあって、今回NHKオンデマンドに登録してまで観ております。
    脚本がよくできているし、丁寧で、感心します。押さえてほしいと観客が潜在的に望んでいるところをきちんとわかってるかんじがしますし、それが役者の表情や振舞いに明確に演出に反映されているし。「前夜の決断」の忠正には泣きそうになりました。

    たしかに、深キョン浮いてますね。苦笑 
    最初の、加藤あいとの出会いのあたりは、映像も綺麗だったなあ~。
    ところどころに、平安の隠微なかんじが出ていて、惚れぼれします。
    松山君がまだ化け切れてないかんじが、頭領になったばかりの清盛とちょうどあいまって、いいかんじです。いつ化けてくるのか、明日あたりでしょうか。見守りたいです。

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