テニス愛好家は年代によってプレースタイルに特徴があります。50代以上は薄いグリップでボールを丁寧にフラットで押し出すような打ち方をします。バックハンドは片手打ちでスライス主体です。サービスも基本はスライスサーブです。お手本は60代ならローズウォール、50代はコナーズ、マッケンロー、レンドルでしょう。
40代も片手打ちバックハンドが多いですが、両手打ちもそこそこ混じってきます。グリップは厚くなり、よりスピンをかけるようになります。サービスはやはりスライス主体ですが、スピンサービスが身体的にきついということもあります。ダブルスではサーブ&ボレーの人が多く、リターンからでもどんどん前に詰めてきて平行陣を好みます。憧れはやっぱりベッカーよりはエドバーグでしょうか。
30代はバックハンドは両手打ちで、フォアはワイパースイングでグリグリのスピンをかける人が多くなり、サービスでもスピンサーブをよく使います。ネットダッシュもよくしますが、安易に出てこないでステイバックしてベースラインで打ち合いを選択する場合も多いです。完全にアガシ、サンプラス世代です。
こうした世代によるテニススタイルの違いはもちろん個人差があるので一概には言えませんが、大まかな傾向としてはテニスを始めた時代のテニスのトレンドが大きく影響しています。そしてそのトレンドを継承したまま年を取っても同じプレースタイルを続けている人が多いのです。しかしテニスのトレンドが変わるのはラケットの進化によるところが大きいので、本当はラケットの変化とともにプレースタイルも変化するべきなのですが、なかなか愛好家レベルでは変化を続けるのは難しいところもあります。
50代以上がテニスを始めた頃はまだウッドラケットの時代でした。当時のラケットは重くて振り回せない上に、芯を外すと全然飛ばないので、必然的に丁寧にボールを運ぶような打ち方になります。ところがスチールやカーボンのラケットが登場し、さらにデカラケ、厚ラケが登場して軽くて振り回しやすい良く飛ぶラケットが登場するとともにプレースタイルが変化していきました。現代テニスのプレースタイルは、ウッドラケットでは不可能なのです。
僕もラケットの進化に合わせて少しずつグリップを厚くしたり、スイングの方向を変えたり、サーブ&ボレーにしたり、また雁行陣に戻ったりと工夫を重ねてきました。変化を恐れていては進化もないのですが、変わるためには努力が必要ですし、それだけの時間と労力をかけられるかどうかという問題もあります。でもそうやって考えて工夫して変わっていくことがまたテニスの楽しみでもあるんですよね。

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