テニスの流派

 大人になってから始めた趣味は大抵理屈っぽくなりがちです。子どもの頃からやっていることは感覚で身につけてしまいますが、大人はそうはいかないので、まず頭で理解してそれを体で表現しようとします。僕が習っているテニスも音楽も同じです。子どもの頃からやっている人が自然にできることができないので羨ましい反面、いつまでも上達していく感覚が楽しめるので飽きないのが大人の趣味の良いところです。
 ただ理屈をすぐに考えてしまう大人の趣味は「流派」がある場合に、どちらが正解なのかわからないことがあります。例えばテニスでフォアハンドストロークを打つ時に「ストレートアーム」と「ダブルベンド」のどちらが良いのか論争があります。肘を伸ばして遠心力を最大限に使って打つ「ストレートアーム」の使い手はフェデラーとナダル。このレジェンドふたりがやっていることだから正解に違いないと思いがちですが、難易度が高くて初心者には向かない打ち方だとも言われています。対して肘を曲げて打つ「ダブルベンド」はジョコビッチや錦織の打ち方。安定志向でデメリットが少ないのでこちらが多数派です。でもどちらを選ぶかは本人次第で、正解がどちらかは決められません。
 サービスでも足を寄せるか寄せないかとか、僕がいま改良中のフォアハンドボレーでも肩支点で打つ(フェデラーやマレー)か、肘支点で打つ(ナダルやジョコビッチ)かで流派が違います。僕はフェデラーファンですが、ストロークもサービスもボレーもフェデラーとは全て流派が違います。真似してみてもうまくできません。こういうことであーだこーだと悩んだり議論したりするのも大人のテニスの楽しみのひとつです。
 そんなわけで、いつもYouTubeのテニス動画をあれこれ見ては参考にしようとしているのですが、流派が違えば言っていることも違うので、きちんと自分で整理して取り入れるかどうかを決めなければなりません。個人的にはマッケンローのような基本から外れた変態的ボレーに憧れがあって、あれに影響されて若い頃から長年ボレーを打ってきたせいで、いま変な癖に悩んでもいます。天才しかできない流派に入ってしまうのも困りものです。
 
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