読書体験の原点

 先日偶然にネットで「カラー名作 少年少女世界の文学」(全30巻・小学館)を見かけました。1968年(昭和43年)に発行された子ども向けの文学全集です(詳細)。僕の読書体験の原点となっているもので、思わず懐かしさに購入しようかと思ったほどです。小松崎茂ら一流画家によるカラーの挿絵がふんだんにあって、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、中国、日本など世界各国の名作小説を子ども向けに読みやすくダイジェストして掲載してあります。監修は川端康成、中野好夫らで、編集委員に村岡花子の名もあります。こちらも超一流です。
 当時小学校3年生の僕が自分から欲しいと言ったわけではなかったと思いますが、学校の図書室で本を借りてきて読むのが好きだった子どもだったので、多分両親がこの全集の発刊を広告で知って購入してくれたのでしょう。毎月1冊ずつ家に届いていたので、3年生から6年生になる頃までずっと夢中になって読んでいました。この全集で小説を読む癖がついて、次のステップに進めたわけです。
 月に1冊のペースだったので、間が空くと大好きな作品を繰り返し何度も読んでいました。「ロビンソン・クルーソー」「ガリバー旅行記」「宝島」「名探偵ホームズ」「ピーターパン」「アンクル・トムの小屋」「動物記」「昆虫記」「三銃士」「アルセーヌ・ルパン」「十五少年漂流記」「海底二万里」「ほら男爵の冒険」「ピノッキオ」「偉大なる王」「三国志」「西遊記」「水滸伝」「東海道中膝栗毛」「南総里見八犬伝」など。いかにも小学生男子が好きそうな冒険活劇ものや動物ものが好きでした。
 後に改めてダイジェストではない本来の作品を読み直したものもありますが、多くの作品はこの「少年少女世界の文学」で読んだきりです。そういう意味でも僕の教養の原点にして基礎となっています。改めて全30巻を揃えてみたい気持ちもありますが、さすがに古い全集なので品薄なのと、仮に買いそろえたところで置き場所がないので諦めました。
 ちなみにこのシリーズは最初に1964年に全50巻で発売されたようで、1968年(1969年と書かれている記事もありました)に全30巻で再発刊されて、さらにまた改訂されて1978年に第2版も出ているようです。この第2版は電子化されていて1巻330円で購入できます。でも子どもの頃に実際に手にして読んでいた初版がやっぱり欲しいんですよね。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • Unknown
    私もこの全集を毎月楽しみにしてました。
    ああ無情など何回読んだことでしょう。
    とっても懐かしいです。
    久しぶりに思い出しました。

  • Unknown
    ピーチさん、読まれていましたか!本当に気に入った作品を繰り返し読んでいたものですよね。懐かしいです。

コメントする

目次