高校1年生の時に県の美術展の書道の部に学校代表として作品を出品したことがあります。母親もずっと書道をやっていて、僕自身も子どもの頃から習っていたので書道の先生に選ばれたようです。全紙に王義之の「蘭亭序」の臨書をしました。書道のことを知らない人からしてみたら何のことかと思われるでしょうが、これは行書のお手本代表で、書道を学ぶ人にとっては基本中の基本です。
夏休みに部活を休んで毎日高校の書道室に通って書き上げて、きちんと装幀して県の美術館に展示されました。母親と一緒に見に行って「良いと思うよ」と誉めてくれましたが、自分では作品の粗ばかりが見えて恥ずかしくて持って帰って捨てたいと思うほど見るのもイヤでした。恥ずかしくて写真も撮らなかったので、今となっては幻の作品です。社会人になってからは一度も筆を持っていないのでもう書けません。せめて証拠写真くらい残しておけば良かったと悔やんでいます。
書道だけではなく近年ずっと習っているサックス、ピアノ、ボーカルについても、同じように感じています。発表会のたびに自分の演奏動画を撮っていますが、どうしてもミスばかり気になりますし、目立ったミスはしていなくとも「リズムが」「ピッチが」「音質が」「表現が」と気になるところはいくらでも出てきます。先生が誉めてくれても何となく納得がいかないし、自分の発表会の演奏で合格点をつけられるのは2割もありません。
テニスも同様にたまに動画を撮ってもらいますが、「不格好だな」といつもショックを受けます。自分のイメージとかけ離れていて、もう少し何とかならないのかと思ってしまいます。テニスはフォームが少々カッコ悪くても結果として狙い通りにポイントが取れれば良いのですが、動画や写真を撮るとフォームが気にくわないことがほとんどで、恥ずかしくなります。
たとえ他人が誉めてくれても自分では「ダメだ」と思うのは、自己評価が低いからなのか、もしくは自己評価が高いからこそダメだと思うのか、多分後者のような気がしますが、いずれにしても我ながらちょっとしんどい時があります。もう少し気楽に自分に対して「OK、OK」と思えた方が楽しめそうですが、そうすると上達しようという気持ちが薄れていってしまうので、匙加減が難しいです。とは言え、そこまで突き詰めて練習をしているわけではないので、所詮言ってるだけですけどね。

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