東京都知事選で蓮舫を抜いて2位に入った石丸伸二。彼が安芸高田市長としてどんなことをしてきたか、どういう人物なのかは、少し調べればすぐにわかったはずですし、実際僕は選挙期間中に調べて「これは酷い」と思っていました。しかしそういう情報は選挙期間中はほとんどメディアに出てきません。その結果、具体的な政策も一切語らずに「若さ」と「勢い」というイメージだけで石丸は2位に食い込み世間を驚かせました。しかし開票後の選挙特番での石丸のいかにも彼らしい対応や「石丸構文」で一斉に「石丸叩き」が始まりました。
そもそも石丸は泡沫候補に過ぎませんでしたが、メディアは50人以上も立候補者がいるので、小池と蓮舫の2人だけ取り上げるのはさすがに偏り過ぎだと考えたのか、石丸と田母神も無理矢理くっつけて4人を有力候補として取り上げていました。まずこれが石丸躍進のきっかけになったと思います。小池、蓮舫、田母神はいかにも「古い」イメージです。石丸だけが若くてなおかつ話にも勢いがありましたから、俄然注目を浴びて有利な立場になりました。有権者はこの4択だと思わされたのですから、特に若い世代が石丸を選ぶのは自然の流れです。
石丸はさらにSNSを使って若い世代への人気取りに奔走しました。演説では具体的なことは喋らずに短いトークに終始したのも、倍速視聴をする若い世代に合わせたのでしょう。そしてSNSは自分の趣味嗜好に近い意見を集めてきます。SNSが分断を呼ぶのは同じ意見ばかりが届き、対立するような意見が見えなくなるからです。石丸のことをXなどで投稿すれば、自然と石丸支持者の声がタイムラインに流れてきます。そうやって加速度的に石丸支持者が膨らんでいきました。少しだけ政治に関心を持った若い世代は、石丸こそが自分たちの意見の代弁者だと考えたのでしょう。そこに石丸のヤバさは伝わりませんでした。実は若い世代が一番嫌う上から目線のパワハラ、独裁者気質なのに。
石丸は2位になって注目を集めましたが、同時に選挙特番でそのヤバさも一気に披露してしまいました。もう少し賢いかと思っていましたが、賢かったのは今回の石丸の選挙を仕切った裏方たちで、彼らはプロの選挙屋でした。恐らく蓮舫を潰すためだけに石丸を利用したのだろうと推測しています。小池が勝ったことで石丸はもう用済みですし、中身がバレてしまったので政治家としては恐らくこの先は厳しいでしょう。今後はひろゆきやホリエモンの路線でいくか、もしくは金子恵美や杉村太蔵のようなコメンテーターとしてテレビに出る可能性が高いです。とは言え、あまりテレビ向きにも思えないので、最後はYouTubeが居場所になるのではないかと予想しています。ただ「悪名は無名に勝る」ので、もしかしたら化ける可能性も否定はできません。

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