半月くらい前に長年愛用していたリビングの掛時計が急に動かなくなりました。いつ見ても2時40分です。また電池切れかと思って電池を交換してもすぐに止まってしまってダメ。大して高いものでもなかったのですが、18年も使っていれば愛着もわきます。とは言え、さすがに安物の時計を修理に出す気にもなれません。仕方なく新しい掛時計を買うことにして、家族揃って大型ショッピングモールに出かけて掛時計を探しました。
僕は見やすくて安ければ良いという機能性と経済性重視ですが、妻と娘はデザイン性重視なので、3人が同意できるものがあるかどうかがポイントでした。ショッピングモールには家具屋もあればインテリアショップも雑貨屋も電気店も、もちろん時計店も入っています。掛時計を店頭に置いてあるショップは10近くありました。その全てを見て回ったのですが、全ての希望を満たす時計はついに見つかりませんでした。
教室や職場にあるような無味乾燥な時計か、ヨーロッパから輸入したやたらと凝ったデザインで見にくくてしかも高価な時計か、ファンシーな可愛らしい時計か。そもそも時計の種類が少なくて選びようがないのです。本気で売る気が感じられないショップが大半で、その中で辛うじて輸入家具を扱っているショップにあった掛時計の中にひとつだけ「まあこれかな」というのがありました。予算的にはちょっとオーバーしていたのですが、今後20年くらいは一番目立つところに掛けておくものだけに、この際少々の予算オーバーは目を瞑ることにしました。
早速買って帰ろうとしたら、在庫がない、店頭の現物は売れない、ということで、取り寄せになります、1週間くらいかかります、と言われてしまいました。リビングの時計が壊れてからすでにこの時点で数日過ぎていましたから、一刻も早く持って帰りたかったのですが、他に候補がないのですから仕方ありません。1週間以上待ってようやく今日から我が家で時を刻み始めました。掛時計ひとつ買うのに随分と苦労しました。
考えてみればそもそも掛時計のニーズ自体が大きく落ち込んでいるのでしょう。どこの時計店も電気店も家具店もあまり種類もないし、在庫を置いてないのは売れてないからだろうと思います。腕時計すらスマホで間に合うという人が増えているのに、掛時計をわざわざ買う必要性は低そうです。そう言えば置時計は掛時計以上にありませんでした。統計を調べたらやはりずっと時計の国内出荷額は右肩下がりで、それも「ウォッチ」よりも「クロック」の方が激減していました。2008年と2023年を比較すると、置時計は約3分の1に、掛時計は約半分に減っています。枕元の目覚まし時計で主人公が跳ね起きるというシーンはいつの間にか古いアニメの中でしか見られなくなりそうです。

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