名古屋市長選はどうなる

 アメリカ大統領選、そして兵庫県知事選の結果を受けて、いま行われている名古屋市長選がどうなるか、かなり気になっています。兵庫県知事選は選挙というもののあり方が大きく変わってきたこと、そして今の公職選挙法では対応できない、いわば法の穴を突いたような選挙運動が可能であることを示しました。選挙期間中にテレビが「公平」の軛によって沈黙し、逆にSNSが異様なまでに盛り上がって、選挙の流れを決定づけてしまいました。大手マスメディアがSNSに敗れた選挙だったということができると思います。
 名古屋市長選では有力な候補が2人います。ひとりは河村たかしの後継者であることを一番の謳い文句にしている副市長だった日本保守党の広沢一郎、もうひとりは自民、立憲民主、国民民主、公明各党が推薦する前参院議員の大塚耕平です。過去の実績、知名度、支援する組織の強さ、全てにおいてリードする大塚が断然有利に思えますが、現在の情勢は実は広沢が少しリードしているというのがマスコミの読みです。もちろんマスコミの言うことなど当てにならないという「逆張り」大好きな人たちもいますが、実際に名古屋市民として盛り上がっている感があるのは広沢の方だと思います。どうも大塚陣営の熱が伝わってきません。
 公示前には「大塚で決まり」だと思われていたので、公示後も組織が緩んでいたのかも知れません。また大塚陣営がオール与党のせいで「寄せ集め」になってしまっているのも苦戦の原因なのかもと思います。広沢陣営の一丸となって戦っている感じに対して、なんとなく手を拱いているように見受けられます。また公約も広沢が河村たかし譲りの「わかりやすさ」に徹底しているのに対して、大塚はカッコ良さげな総論ばかりで具体性に欠ける上に用語が難しいのです。
 広沢の公約が「市民税減税5%→10%」「敬老パス値下げ、回数制限緩和」「保育料0歳児から完全無償」などのバラ撒きや「名古屋城天守木造本物復元」「市長報酬800万円、退職金全額返上」など河村譲りの政策、さらに「コモドドラゴンを増やし繁殖可能に」「コアラを抱っこできるようにする」などの珍奇な公約まで入れていて、誰にでもわかりやすいし、難しいことはなにひとつ言っていません。それに比べて大塚は「スタートアップエコシステム創造」とか「ファクトとデータとビジョンに基づいた市政運営」とか、「コンセプト「守る」「伸ばす」「創る」」「アップデート!Nagoya」とかです。具体的に何をするのかさっぱりわかりません。これだけ見たら多くの市民が広沢に投票しようと思うことでしょう。
 トランプが勝ったのは物価高に苦しむ市民を救う、不法移民を追い出して税金を市民のために使うなど、ベネフィットをハッキリと打ち出したからです。人権だの国際貢献だのLGBTQだのは、いま目の前の生活苦と比べたら遠い課題であって、そんなこと考えている余裕があるのは金持ちだけでしょ、と言う圧倒的多数の苦しむ人たちの心を掴みました。広沢の公約も大塚に比べたらずっとトランプ的で、それだけに訴えるパワーが段違いに強いです。幸か不幸か、立花孝志も統一教会も名古屋市長選には介入していないようなので、SNSを使った兵庫県知事選方式の選挙運動は行われていませんが、そんなことしなくても広沢一郎が勝ちそうな気がしています。
 
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