テニスの「流れ」の不思議

 スポーツに良く見られる「流れが変わる」という現象に昔から興味があります。野球でもバスケでもサッカーでもありますが、特にテニスや卓球、バドミントンのような1対1とか2対2のような人数が少ない競技の方がより鮮明に流れが変わるように思います。それまでかなり優勢にゲームを進めていたのに、ちょっとしたことから急に相手に流れが渡ってしまい状況が一変してしまいます。同じ人間が同じことをやっているのに、なぜそんなことがと不思議になります。
 うちのサークルではダブルスゲームを4ゲーム先取で毎週行っています。先週後半から今日の最初の試合まで、僕の試合は3試合連続で全て3-0でリードしていたところから、流れが変わって3-3に追いつかれてしまいました。そのまま逆転負けしたのは最初の試合だけで、後の2試合は同じ轍を踏まないように最後のゲームを何とか踏ん張って勝つことができましたが、3ゲーム連取した後に3ゲーム取り返される流れは全部同じでした。
 最初に調子よく試合が始まると、こちらはトントン拍子にそのままポイントを重ねられます。また相手のミスに助けられたり、こちらのミスショットがたまたま良いところに飛んでポイントが取れたりというラッキーも重なって、なんだか楽だなぁという試合展開になっていきます。ところが逆に相手のラッキーショットや、こちらのチャンスボールを安易にミスしたりしたところから急に流れがガラッと変わってしまって、そこから何をやってもポイントすら取れなくなったりするのです。
 今では「あ、今のポイントで流れが変わるな」ということがわかるようになりましたが、だからと言って簡単に流れを渡さないようにできるわけではなく、「あー、やっぱり流れが変わった」となることが多いです。流れが変わるのは怪我とかでなければ、ほとんどは心理的な影響だと思います。こちらはイケイケで、相手は焦っていたり気分が落ちていたりする状況なのに、こちらのイージーなチャンスボールのミスショットがあると、相手は「まだツキがある、何とかなるかも」と気持ちを入れ直して頑張り始めます。逆にこちらは楽勝の流れでどこか弛緩していて、イージーショットのミスで余計にその後に力んだりしてしまうと、どんどん悪い流れを自ら引き寄せてしまうのです。
 悪い流れが起きると変えるのは難しいのですが、とにかく相手の連続ポイントを早く止めることと、粘り強いプレーをして簡単に相手にポイントを許さないことが効果的な気がします。相手が乗ってきたところの出鼻を挫くようなプレーができれば、相手も「やっぱりダメか」と再びなってくれます。どんな形であれ相手の「逆転できるぞ」というやる気スイッチをいかに切ることができるかです。
 もちろん豪快なサービスエースなどで相手を凹ませて押し切れる力があれば良いのですが、あまりにも良いショットは「今のは仕方ない」と気持ちを切り替えやすいので意外と効果がありません。それよりもチャンスボールのミスショットや、ネットインとかフレームショットがオンラインに落ちるといった、相手がガックリとくるようなポイントの方が、流れを変えやすい気がします。まあ狙ってできるショットではないので、運次第になってしまいますが、粘っているからこそ起こる幸運とも言えます。何よりちょっと勝っているからと言って、楽勝だなと簡単に安心したり油断したりしないことが第一歩でしょう。これこそ試合展開の先読みをし過ぎる僕の欠点です。
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