将棋連盟に女性会長

 将棋連盟会長が羽生善治九段から清水市代女流七段に変わりました。と言っても、どういうことかピンとこない人も多いかも知れませんが、これは驚きの大変革です。知っている人は知っていますが「棋士」と「女流棋士」は別物です。女流棋士と聞くと、女性の棋士だと思う人が多いでしょうが、実際には別のカテゴリーになっていて、男性と女性が戦うことも基本的にはありません。女性が「棋士」に挑戦することは可能ですし、過去に挑戦した人もいますが、未だに棋士になれた人はおらず、それだけ男女のレベル差があると認識されています。
 スポーツなら男女で分かれるのも仕方ないと思いますが、頭脳の勝負の将棋で男女が別カテゴリーなのは不思議です。恐らく歴史や競技人口の差が大きいことが要因だと思われていますが、女性で将棋に興味を持つ人も増えている昨今ですから、そろそろ女性の棋士が誕生しても良い頃ですし、そういう時代の変化を先取りするために会長を女性にしたのでしょう。なかなかの英断だと思います。
 そして早速清水会長から初手が指されました。女流最高峰タイトル「白玲」を通算5期獲得した女流棋士に「プロ棋士」資格を認める規定が総会で可決されたのです。これまで正式にプロ棋士となる四段昇段の道は、通常ルートの奨励会三段リーグを突破するか、それとも現役棋士と対戦して勝つ編入試験合格だけでした。過去に女流棋士が挑戦したのもこのルートですが、女流戦と両方戦う負担も大きく、惜しいところまでいって跳ね返されてきました。三段リーグで戦ったのは西山朋佳女流二冠、福間香奈女流六冠、中七海女流三段の3人、編入試験に挑戦したのは西山、福間の2人ですが、女流棋士のトップでもなかなかこのハードルは高いのです。
 今回それを女流棋戦での成績でも棋士になれることに変えました。「白玲」を通算5期制覇して「クイーン白玲」の称号を得れば、希望に応じてフリークラス編入の上、正式に四段へと昇段できるのです。現時点で「白玲」を通算5期獲得した棋士はいないものの、通算3期の西山、通算1期の福間らが有力な候補者になります。もちろん、女流棋戦の成績だけで昇段となると、レベルの低下が心配されますし、恐らく内部では反対意見も多かったのではないかと思いますが、藤井ブームのうちに将棋の女性への普及というテーマを考えての清水会長就任でしょうから、これはやってみる価値のある改革でしょう。
 ちなみに会長職を退いてプレイヤーに専念できるようになった羽生九段は、早速王座戦挑戦者決定トーナメントで決勝に駒を進めました。次に勝てば通算100期のタイトルをかけて藤井王座との対戦になります。こちらも楽しみです。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次