自民党総裁選は小泉進次郎、高市早苗、林芳正、茂木敏充、小林鷹之の5人が出馬するようです。予想通りですし、昨年の総裁選で石破茂に負けた面々ばかりです。要は「敗者復活戦」ですから、全く新鮮さがありません。そんな総裁選で自民党は復活できると考えているのだとしたらお目出たい限りです。みんなで引きずりおろした人間に負けた人たちだけで争って勝った負けたと騒ぐなんて、とんだ茶番劇です。ひとりくらいは新しい人が出てこないなんて、本当に人材が払底しているんだなと思います。
この5人の中で比較的バランス感覚があってまともだと言われているのが石破政権で官房長官を務めていた林芳正です。去年の総裁選では石破、高市、小泉に次ぐ4位でしたから、石破が降ろされ、高市は右寄り過ぎて野党とも中国や韓国ともうまくやれない、小泉はまともに自分の言葉で喋ることもできないとなると、4番手の林が党内から浮上してくるのもわかります。頭の良さも茂木と並んで評判が高いですし、実務経験も豊富、何よりこれまでもリリーフ登板が多く「119番」と言われているので、今回もリリーフに出すなら安心というのが党内や官僚の意見のようです。
これだけ国難の時ですから、パフォーマンスばかりで経験不足の人間よりも実務家の方が断然頼りになります。少数与党ですから、野党との連携もしなくてはならないし、トランプや習近平やプーチンのようなとんでもない人物たちともうまく付き合っていく必要があります。高市や小泉では何を言い出すかわからないので、とても心配で見ていられません。ただ問題は、これだけ主要閣僚を務めてきたのに、林が地味で国民からの知名度も人気も低いことです。議員たちが大事だと思っている「選挙の顔」として弱いのです。それは自民党の議員だけが重視しているポイントに過ぎず、国民にとってはどうでも良いことなのですが、国民のことより自分たちの選挙のことしか考えていない議員ほど高市や小泉を推しているのでしょう。
今のところ小泉と高市の2択のような話が広まっていますが、まだ3週間あるので、林が急浮上する可能性もあると思います。誰が総裁になっても、今の自民党ではどうせ選挙で負けるのですから、それよりもある程度実績を上げて国民に信頼されるような政権にしてから選挙をすれば良いし、それが本来の政治のあり方でしょう。「顔」さえ変えればOKと思っているのだったら、自民党に対する視線の厳しさを甘く考えすぎです。
