名城大王座奪還ならず

 昨日行われた全日本大学女子駅伝。優勝候補の一角である城西大が2時間3分28秒で25年ぶり3回目の優勝を飾りました。最終6区残り1キロを切ったところで城西大の主将金子陽向がトップを行く大東文化大の野田真理耶を逆転、劇的な優勝を決めました。城西大は1区2区で連続区間新のスタートダッシュを決めて4区までは独走。ところが5区で大東文化大サラ・ワンジルに逆転され1分17秒の大差をつけられたのに、金子の執念の走りが実を結びました。

 これで11度目の2位となったシルバーコレクターの大東文化大。その時の王者が立命館大だろうが名城大だろうが2位に入ってくる実力は素晴らしいと思いますが、それだけに今年の逆転負けは悔しかったことでしょう。3年生の野田は昨年1区で区間新を出しながらチームは2位だったので、今年は最終区を走って自分の力で優勝を掴み取りたかったのだと思いますが、4年生でレースを引退する城西大・金子の執念が勝ったと言えるでしょう。野田は故障明けのレースで実力を発揮できなかっただけに来年こそエースのワンジルとともに優勝を狙ってくるはずです。

 4位の東北福祉大は城西大、大東文化大と三つ巴の接戦を繰り広げて大健闘でした。昨年大会新記録で9年ぶりの優勝をした立命館大は5位と完敗。そして一昨年までの7連覇が昨年途絶えて復活を狙った名城大が3位。もちろん王座奪還が目標だったのですから、3位とは言え一度も優勝争いに絡めなかったのは完敗と言っても良いでしょう。一昨年までの圧倒的な強さがすっかり陰を潜めてしまいました。昨年は練習が十分にできなかったということでしたが、今年は全員がちゃんと練習を積んで万全の状態で臨める状態だということだっただけに、この敗戦をどうチームはとらえていることでしょうか。

 個々のタイムを見れば1区の出遅れが響いたことは明らかです。期待のルーキー細見芽生がトップ城西大と36秒差の8位。計算違いでした。しかし1区でこの程度の遅れならかつての名城大ならいとも簡単に取り返したはずですが、今年は他校が力を予想以上につけていました。2区大河原萌花は4年生で初めての出場ながら区間2位、3区エース4年の米澤奈々香は区間新の区間2位。決して悪くはありませんが、大河原は健闘ですが米澤はもっと差を縮めたかったところです。4区も4年の石松愛朱加。区間3位でしたが、前を行く城西大、東北福祉大には離されてしまいました。そしてエース区間の5区に1年生の橋本和叶を起用しましたが、区間5位でやはり前を追いきれませんでした。ここで優勝の夢はほぼ消えました。最終6区は3年の村岡美玖。ようやく登場したかつての高校駅伝のエースが区間新の区間2位で順位をひとつ上げて3位に食い込む健闘を見せましたが、トップとは22秒差。1区の出遅れを5人で14秒しか縮められなかったのですから完敗です。

 名城大が圧倒的な強さを誇った黄金時代と比べれば、区間賞がひとつもないようではどうしても見劣りする結果ではあります。ただ駅伝でトップと22秒差は、もう一度やればどちらが勝つかわからないほどの僅差だとも言えます。優勝候補の一角の強豪であることは間違いありません。次は富士山駅伝。今回1位から5位の5校のどこが勝っても実力的には不思議はありませんが、ファンとしては富士山駅伝が名城大復活の起点となることを期待したいと思います。

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