6年ぶりの天覧相撲となった初場所中日。好取組を揃えようと気合いの入った割を組んだ協会の意向は理解できます。しかし、それが初の「天覧相撲で横綱大関総崩れ」という大波乱を引き起こしてしまいました。これは大相撲史に残る歴史的変事となるかも知れません。
まず大関琴桜が王鵬に押し出されてしまいました。続いて安青錦が霧島に体を起こされて寄り倒しで負けました。霧島は今場所大関時代の強さが戻っていますが、あの安青錦と四つに組んで体を起こすことができるとはかなりの力です。大関復帰は近いかも知れません。そして金星配給王の豊昇龍が大栄翔にはたき込まれます。大栄翔はそれほど好調とは言えない状態なので、完全に悪い流れができてしまいました。心配した通りに大の里が苦手の伯乃富士に一方的に押し出されてしまいました。大の里は怪我をした左肩の状態がかなり悪いのではないかと思います。
天皇ご一家の後ろで解説をしていた八角理事長の顔がどんどん険しくなっていくのが見ていて面白かったですが、理事長にしたら最悪な気分だったでしょう。今場所はここまで比較的順調に上位陣が星を伸ばしていました。7日目終了時点で豊昇龍、大の里、安青錦は1敗でトップタイ、琴桜も1差の2敗。このまま順調に勝ち続けて終盤戦の直接対決になれば盛り上がるというところだったのに、まさかの総崩れで優勝争いも混沌としてきました。
現在トップは1敗の霧島と平幕の阿炎。どちらも実力者だけにまだまだ勝ち続ける可能性が十分にあります。そして今場所目立っているのは「富士ちゃんズ」です。伊勢ケ浜部屋所属の「〇〇富士」の力士は今や幕内に5人いる最大勢力で、しかも若手が多く勢いがあります。幕内上位にいる義ノ富士24歳、伯乃富士22歳、熱海富士23歳。彼らより若い上位力士は21歳の安青錦だけですから、伊勢ケ浜部屋が上位を独占する未来も十分考えられます。
