今回の選挙の特徴は、自民党が「自民党」ではなく「高市早苗」に投票するかどうかに争点をずらすことに成功したことにあります。それによって自民党が抱えている大きなマイナスである「政治とカネ」の問題も「統一教会との癒着」も「物価高対策」も「消費税減税」も争点から消えてしまいました。残ったのは「元気」で「強気」で「ハッキリ」と「本音」を言う「女性」の高市を支持するかどうかに絞られてしまいました。これまで政治に関心が薄かった浮動票と呼ばれていた層が高市に好意的で、高市の言動や政策に不安を抱いている政治に関心が高く知見も豊富な知識層がいくら論理を説いて高市政権の危険性を主張しても広がりを見せません。むしろそういう層に反発して高市支持に回るというのは、アメリカのトランプ支持者と同じ行動様式です。
こういう状況でメディアが世論調査をネットや電話ですれば、当然「自民党圧勝」という結果になるでしょう。与党全体が支持されているわけではないのは「維新苦戦」の予想が出ていることからも明らかです。維新は大阪府知事選、市長選も合わせて行うという暴走行為をして府民からブーイングを受けていますから、負けても自業自得です。もし大阪の小選挙区で維新が自民にいくつか負けるようなことがあると、一気に維新は崩壊していく可能性すらあると思います。さすが「政党クラッシャー」の前原が維新に加わっただけのことはあります。
ただ本当に世論調査の結果通りに選挙結果が出るかどうかは少々疑わしいとは思っています。投票日の日曜日は全国的に寒波が襲来する予報です。ただでさえ投票に行くかどうか怪しいライト層が、そんな厳しい寒波の中をわざわざ投票に行くでしょうか?昔は浮動層が動いて投票率が上がれば野党有利と言われていましたが、今回に限れば投票率が上がった方が自民党は有利なのではないかと思います。寒さに挫けてライト層は投票に行かなくても、意識高い知識層と、労組、創価学会、共産党支持者は投票に行きます。組織票頼みなのはむしろ野党なので、投票率が下がれば下がるほど高市人気の影響は薄まる気がします。
それに加えてメディアが一斉にこの時期に「自民圧勝、中道壊滅」と報道していることで、自民党に緩みが出るのに対して、労組や創価学会はフルに動こうとするでしょう。完全に逆転するほどにはならないにしても、メディアの予想ほどの大差がつくかどうかは怪しいのではないでしょうか。日曜日の寒さが厳しければ厳しいほど、自民党が単独過半数が取れるかどうかくらいまでラインが下がってくるような気がしていますが、果たして蓋を開けたらどんな結果が出ていることやら。
