ホンダと日産の経営統合が破談になりました。日産はホンダから見捨てられたも同然です。日産の経営陣はプライドが高いだけでスピード感も決断力もないことが露呈してしまったので、今後立ち直ることはかなり困難なのではないかというのが大方の見方のようです。かつて日本が誇る自動車会社だった名門が解体することになるのかも知れません。
僕が大学生の時に最初に買った車が日産のサニーでした。1976年製のサニーエクセレント1400GL。サニーの中では上級車種でしたが、4年落ちで中古車価格27万円と格安でした。当時の大学生がバイトで貯めた金で買える限界というところです。セリカやシルビアが無理でも、せめてシビックかファミリアあたりがモテそうかなと思いましたが、中古なら日産のセダンの方が壊れないよと言われて、予算優先で大したこだわりもなかったのでこのサニーにしました。
パワーステアリングはついてないし、窓もハンドル回して上げ下げするし、フェンダーミラーももちろん車を降りて手で調整します。トランクはいちいちキーで開けないといけないし、ワイパーに間欠機能もありません。さすがにクーラーとカセットデッキだけは後付けでつけました。じゃないとデートに使えません。高速を走っていると100km/hあたりで急にエンジン音がうるさくなり、130km/hで車が浮き始めます。このまま空を飛ぶか、爆発するかというスリリングさがありました。安心安全に走れそうなのは80km/hというところで、自然と交通法規を順守する運転になるセーフティ機能つきでした。
今から思えば本当に不自由で不便な車でしたが、自分の初めての愛車ですから愛着も人一倍ありました。それまで家に車がなかったので家族を乗せて出かけることができるようになりました。電車とタクシーを乗り継いで4時間近くかけて行っていた遠い母方の祖父の家まで車で2時間で行けるようになり日帰りも可能になったので、本当に楽になったと母親に喜ばれました。当時の大学生の憧れのドライブデートもできたし、まだそんな言葉もできる前にすでに「アッシーくん」として使われたりもしました。大学生が自分の車を持っているだけでモテる時代でした。
就職すると同時に中古のセリカXX(初代)に乗り換えたので、サニーに乗っていたのはわずか2年半でしたが、車を買ったことで気軽にテニスに行けるようになったし、とにかく自分の世界が大きく広がりました。日産の車を買ったのはこのサニーだけですが、かつての日産車オーナーとしては、このまま日産が解体したらさすがに寂しい思いがしそうです。果たしてこの先、日産はどうなることでしょうか。

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