幹事に必要なもの

 長年サークルの幹事や同窓会の幹事をやっていて思うのですが、幹事に必要なものって政治家に必要なものと似ています。ひとつは「調整力」です。その集団全員に対してなるべく細かく気を遣い、個々の事情にまでできる限り寄り添い、なるべく誰もが納得できるような落としどころを考えて対処することが必要です。単に時間と場所を自分の都合で適当に決めて終わりでは幹事の仕事は成立しません。幹事慣れしていない人を見ていると、それさえやれば幹事の仕事は終わったと思っているようですが、それは「始めの一歩」に過ぎないのです。
 ふたつめは「マルチタスク」が得意であることです。人によっては物事をひとつずつ順番に進めていかないとできないタイプの人がいますが、幹事は逆に同時に多くのことを処理する能力が必要です。問題は同時多発的に起きます。素早く事態を理解して即座に反応することが肝心です。深くあることも大事ですが、何より速くあること、スピード感が優先されるのが幹事の仕事だと思います。
 みっつめは「決断力」です。その場で即決しなければならない問題が多く、その判断は幹事が自らすることが必要です。幹事が決めないと物事が先に進みません。もちろん周囲の意見を聞くことも大事ですが、最終的な決断は自分がするという覚悟が求められます。また決断するにはそれを判断するだけの理解力や洞察力、知識知見も必要です。闇雲に決めるのではなく決めた論拠もハッキリさせなければなりません。「地頭が悪い」などと呼ばれる人には無理です。
 そして最後に「責任感」です。決断するということは責任を取るということでもあります。自分が決めたことは自分で責任を取らなければなりません。そういう肚の座ったところがないと決められずにフラフラしてしまいます。幹事は「雑用係」であるだけではなく「独裁者」でもあるのですから、独裁者は失敗の責任を負うべき存在なのです。責任逃れで他人のせいにしてはいけません。
 以上のように幹事に求められることは政治家にも求められることばかりです。ただ政治家のように名誉もなく地位もなく、裏金どころか正当な報酬もありません。あるのはストレスだけです。誰が好き好んでこんな面倒なことをボランティアでやっているのでしょうか。不思議でなりません。
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