演奏を誉められること

 今月に入ってピアノとサックスの発表会があり、いつものように演奏動画を親しい人たちに見てもらいました。自分としてはどちらも少々のミスはあったものの、何とか形になったかな、という「ギリ合格」くらいの評価なのですが、ピアノもサックスも見た人たちからは絶賛に近い言葉をたくさんいただいてしまい、正直戸惑っています。
 もちろん、プロの演奏家ではない単なる「下手の横好き」なのですから、厳しく批判をされることなど、そもそもありませんし、みんな何とか良いところを見つけて誉めてくれるか、かなり酷い時でも慰めてくれるのですが、自分で思っている以上の過分な誉め言葉は逆に「本当のところどうなんだろう?」とオロオロしてしまいます。
 これは単に相手の「優しさ」である以外に、自分と他人では置いてあるハードルの高さが違うからということもあります。他人からしたらオジサンになってから始めたド素人の楽器演奏なんて、ちゃんと曲として聴こえたら十分、ちょっと良いところがあればブラボー!くらいに思っています。しかし自分はプロの演奏を聴いて、及ばずともそこに少しでも近づきたいくらいのつもりでやっていますから、結果として目標から遠くかけ離れている現実に毎回打ちのめされています。
 これは生徒同士で話していても感じます。サックスは1年に1回の発表会なので、1年ぶりに聴いて前より上達したなと思うから「良かったですよ」「上手くなりましたね」と誉めますが、大抵言われた本人は首を捻っています。自分が目指しているレベルよりは下回っていると感じているからでしょう。ちゃんと1年続けたのですから、誰だって多少は上達しているものです。その伸び幅が10%アップでも30%アップでもこちらは素直に誉めますが、本人は100%アップくらいを目標にしているから首を捻るのです。
 そんなわけで、最近は自分の演奏に過分な誉め言葉を貰っても、そのあたりを冷静に差し引いた上でありがたく受け止めるようにしています。今回の演奏は「これまでで一番良かった」と言ってくれる人もいるのですが、それだけ過去のダメ演奏に比べたら、少しはマシになってきたということだと解釈しています。上には上がいくらでもいるので他人と比較しても仕方ありません。来年も当社比で「過去イチ」だと言われるように、誉め言葉を励みにして1年また頑張りたいと思います。
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