総選挙の結果概括

 今回の総選挙で自公が過半数割れして少数与党に転落、立憲民主党が大きく議席数を伸ばしました。自民党の裏金問題が大きく影響した形で、特に裏金問題の中心となった旧安倍派の議員たちが多く落選しました。そういう意味ではわかりやすくかつ妥当な選挙結果でした。自民党は長らく安倍一強政権の強引な政治手法に慣れきってしまって、どんな不祥事も選挙を乗り切れば忘れられると過信していたようですが、もう時代は変わったということを実感したでしょう。数の力で真実を捻じ曲げ押し切る強引なやり方が通用しなかったことが、日本の政治の信頼回復に繋がれば良いと思います。
 公明党も石井代表が議席を失うなど大きく退潮しました。もともと創価学会の高齢化による集票力の低下が懸念されているところに加えて、自民党の軍備拡張増税路線に加担し続けたこともあって、自民党もろとも真っ向から逆風を受けた形になります。かつての「平和の党」というスローガンを思い出して欲しいものです。また維新も大阪以外では惨敗しました。音喜多駿が落選しましたが当然だと思います。と言うか、未だにあんな不祥事のデパートである維新を支持し続ける大阪府民が不思議でなりません。
 立憲民主党は勝ったというよりも自民党が負けたおこぼれをいただいた印象が強いです。積極的に立憲を支持した人がどれほどいたのかは疑問です。ただ野田代表になったことで、自民党の批判票の受け皿にはなりやすかった面はあったと思います。今回勝ったのは国民民主党とれいわ新選組で、どちらも前回より3倍もしくはそれ以上の議席を獲得しました。大躍進です。国民民主党は自民党支持者の「今回は自民にお灸を据える」派の受け皿になりました。ただ今後自公と連立を組むようなことがあれば一気に支持を減らすことでしょう。基本は連合の仲立ちを受けての立憲と手を組む方向だと思いますが、玉木代表があまり漁夫の利を狙って欲をかくとしっぺ返しを食らう可能性もあります。
 れいわ新選組は立憲民主党が保守路線に切り替えたことで、立憲のリベラル層の受け皿になったと思われます。山本太郎代表の切れ味鋭い与党批判はリベラル層に刺さったことでしょう。ただれいわ新選組に一番票を奪われたのは実は共産党だった可能性もあります。自民党の2000万円問題をスクープしてとどめを刺したのは「しんぶん赤旗」だっただけに、共産党はもう少し上手にイメージ戦略を展開すれば、もっと票を伸ばすこともできそうですが、やはり「古い」「怖い」というイメージが根強いのでしょう。党名変更を改めて真剣に考えた方が良いかも知れません。
 最後に裏金議員が大量落選したことは本当に良い結果だったと思います。しかし「安倍派5人衆」は高木毅を除く松野博一、世耕弘成、西村康稔、萩生田光一が当選しました。萩生田は相手が有田芳生だったのが幸いしたかも知れません。もっと若くて穏健保守も取り込めるような候補だったら危うかったと思います。萩生田支持層や無党派層を取り込むには有田は高齢でリベラル過ぎでした。5人のうち4人が当選したことで、旧安倍派は数を減らしたとは言え「反石破」の戦闘力は辛うじて維持できたでしょう。石破は内にも敵を抱えてますます政権運営が大変になります。
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