行き詰る東大王

 クイズバラエティの「東大王」が岐路に立たされています。今春で人気抜群の東大生鈴木光が卒業することになりました。さらに天然ボケで笑いを誘う林輝幸まで一緒に卒業ということです。伊沢拓司、水上颯もすでに卒業していますから、残る初期メンは鶴崎修功ただひとりになってしまいました。これはAKB48や乃木坂46の初期メンが卒業していき人気が落ちてきたのと同じ状況に陥ろうとしています。
 この危機に番組は鈴木、林の卒業に合わせて重大発表として一度東大王メンバーをチャラにして改めて再選考する旨を発表しました。この施策が吉と出るか凶と出るかはもちろん新しいメンバー次第ということになるでしょうが、仮に鶴崎が落ちるようなことがあればさすがにファンも黙ってはいないことでしょう。恐らくそんなことはないと思いますが、現メンバーの砂川信哉や候補生たちの誰かが落選する可能性は十分にあります。そうじゃなければチャラにする意味がないからです。
 ただ東大王メンバーを一新したところでという気もします。番組自体の枠組みが古くなってマンネリ化してしまい視聴者に飽きられてきているからです。これは番組の構成やクイズの作りこみよりも東大生のキャラクター人気に寄りかかって番組を作ってきたせいもあるでしょう。素人の学生を安いギャラで使えるという「旨み」に頼り過ぎていると思います。高校野球や箱根駅伝などの学生スポーツでメディアが莫大な利益を上げている構造のミニチュア版です。
 ちなみに茂木健一郎がここのところずっと東大王を強く批判しています。「俗悪番組」だとまで罵倒していますが、茂木の言うことにも一理あって、東大ブランドを最大限利用してやっていることが視聴率稼ぎのクイズだというところに茂木は腹を立てているわけです。学力を極めて狭い価値観でとらえてそれを世間に広めているという意味で、教育に対する害毒だということでしょう。クイズ好き、クイズ番組好きとしては残念ですが、東大王に限らず東大ばかりを強調しすぎる今のクイズ番組は好ましくないと僕も思っています。
 クイズは実力主義で学歴は関係ありません。クイズはクイズという娯楽であり競技です。せめて高校生クイズのように大学対抗クイズ選手権に番組のコンセプトを今回から変えるということなら評価したのですが。
 
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