大の里は大横綱になれるか

 大の里が13日目での優勝を決めて来場所の横綱昇進を確実にしました。入門から13場所での横綱昇進は、年6場所制になってから最速だった輪島の21場所を大きく塗り替える新記録です。学生相撲出身としても輪島以来2人目の横綱です。輪島は歴代7位の14回の優勝を誇ります。輪島より上の6人は、45回の白鵬、32回大鵬、31回千代の富士、25回朝青龍、24回北の湖、22回貴乃花。いずれも昭和平成を代表する大横綱と言われる一時代を築いた力士たちです。輪島を上回る記録を作った大の里が、これから「令和の大横綱」へと成長する過程を、いま我々は見ているのかも知れません。
 大横綱としての資格が特別決まっているわけではありませんが、やはり優勝20回を超えることがひとつの条件かなとは思います。大の里はすでに4回目の優勝です。13場所で早くも現役力士最多。今後怪我さえなければ年に3回の優勝はさほど難しくないでしょうから、あと5年もあれば軽くクリアしそうです。ただし、いま21歳コンビの伯桜鵬、安青錦ら若手が急速に力をつけてきた時にはどうなるかはわかりません。
 大横綱と呼ばれるにはその時代を支配するような圧倒的な強さが必要です。年間最多勝も80勝以上の高いレベルで連続優勝が当たり前、全勝優勝も普通にこなして連勝記録を作り、簡単には東横綱の地位を譲らない土俵の「支配者」であること。そして横綱に相応しい品格や言動が備わっていれば文句なしです。白鵬と朝青龍に欠けていた品格を大の里には求めたいです。
 最後に贅沢を言えば好敵手の存在があるとなお良いです。大鵬と柏戸、北の湖と輪島、貴乃花と曙のように、大横綱ではないけれども名横綱と呼べるようなもうひとりの強い横綱がいることで、「物語」が生まれます。豊昇龍や琴桜がその存在になれるのか、それとも若手から出てくるのか。白鵬引退以降は途絶えていた「大横綱」の復活が楽しみです。
 
 
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