和泉雅子の生き方

 女優で冒険家の和泉雅子が亡くなりました。77歳。吉永小百合、松原智恵子とともに「日活三人娘」と呼ばれていましたが、その頃はまだ僕は幼かったのであまり記憶にありません。ドラマ「ありがとう」に出ていた時に多分初めて和泉雅子という女優を認識しました。当時吉永小百合に続くプロマイド売上ナンバー2のアイドル的人気女優で、小学生の僕は吉永小百合よりも和泉雅子の方が親しみやすくて可愛いなと思っていました。
 中学生になって山口百恵のファンになってから、百恵主演の映画「絶唱」「エデンの海」「泥だらけの純情」を以前に和泉雅子が演じていたことを知り、より親しみを感じるようになりました。百恵映画はリメイク作品が多いのですが、特に3作も和泉雅子主演の映画をリメイクしているということは、役者としての資質に近いものがあったのかも知れないと思います。
 そんなアイドル的な人気もあった和泉雅子が、突如として冒険家に転身した時には本気かと耳を疑いました。北極点に立ちたいと莫大な借金を背負いながらも2度目の挑戦で成功しましたが、極地対応のために脂肪をつけ、日焼けで顔にシミを作り、商売道具であるはずの美貌はすっかり衰えてしまいました。恐らくガッカリしたファンが多数いただろうと思いますが、本人はバラエティ番組で「昔は美人だったと言われます」と明るく笑い飛ばしていました。僕はその姿を見て妙に感動したものです。夢をかなえるため、好きなことをするために、ここまで割り切れる人間性の大きさに心を打たれました。
 吉永小百合は80歳になってなお美貌を維持しています。奇跡の80歳です。それはそれで素晴らしいと思いますが、まだ30代半ばで夢を叶えるために太ることもシミができることも厭わなかった大らかな和泉雅子の生き方もまた吉永に負けず劣らず素晴らしいと思います。謹んでご冥福をお祈りいたします。
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